うつ病とは
うつ病とは、気分が落ち込んで憂うつになったり、やる気が出ないなどの精神的な症状のほか、眠れない、疲れやすい、体がだるいといった身体的な症状が現れるのが特徴です。
うつ病の原因
うつ病にかかる原因はいまだにはっきりとはわかっていませんが、1つの原因だけで発病するわけではないようです。
主な原因としては、環境要因と過度のストレスによるものの2つに分けられます。
環境要因
- 幼少期の厳しい経験
- 人間関係でのトラブル
- 家族や親しい人との別れ
- 仕事や財産の喪失
- 転職、結婚、妊娠や引っ越しなどの環境の変化
などの大きな環境の変化などによって、うつ病を引き起こすと考えられています。
過度のストレスがきっかけでうつ病に
うつ病は、何らかの過度なストレスが引き金になって起こることもあると考えられています。
特に多いのは「人間関係と環境の変化からくるストレス」です。
- 身近な人の死
- リストラ
- 家族や親しい人との別れ
- 昇進
- 結婚
上記のように悲しいできごとだけでなく嬉しいできごとなど、環境の変化によって起こる場合があります。
うつ病の症状
うつ病の症状には以下のような特徴があります。
- 楽しみや喜びを感じない
いつもなら楽しいようなことでも、楽しく感じなくなり、何をしていても憂うつな気分を感じます。 - 良いことが起きても気分が晴れない
きっかけとなったできごとや問題が解決して、自分にとって良いことが起こった場合でも、気分が晴れない状態が続きます。 - 趣味や好きなことが楽しめない
健康な状態であれば、嫌な気分の時に大好きな趣味をすると気分が晴れたりするものです。
うつ病になると楽しめないばかりか、疲労感が増すばかりです。
このような状態が2週間以上継続する場合、うつの傾向があります。
早い時点で自覚ができれば、発症を未然に防ぐ可能性もありますが、メンタルの病気は生活習慣病の症状にも似ているため、日々の生活の中で自覚しにくいという点があります。
ただ、睡眠については気づきやすい点でもあります。
寝つきに30分以上かかる、途中で起きる、熟睡できていないなどの異変に気づいたら、まずは自分の生活習慣を見直しましょう。
仕事の仕方を再検討する。就寝前にカフェインを摂らない、趣味など自分の時間を確保する、ぬるめのお湯につかってリラックスするなどに取り組むと良いでしょう。
うつ病の治療法
うつ病の治療は十分な休養とお薬による治療の2つの柱で進めていきます。
これに考え方を見直す精神療法を組み合わせて治療を行います。
十分な休養
十分に休養を取ることはうつ病の治療で最も大切です。
まずはゆっくり休み、心と体をリフレッシュさせます。
この期間は家で、何もしないでゆったりと過ごすことが大切です。
うつ病の患者さんは、なかなか休みを取ろうとしないため、たくさん休養を取るようにしましょう。
そうすることで治療効果も上がります。
お薬による治療
精神科の薬に抵抗を持たれる方もいるかもしれませんが、うつ病も他の病気と同じようにお薬による治療を行います。
抗うつ薬という種類のお薬が有効です。